内部統制の重要性(内部統制の欠陥と不正会計)

現在、内部統制で問題となっているT社の不正会計問題、内部統制の重要な不備について少し触れてみたい。

T社の場合は、証券取引監視委員会(SESC)に届いた内部通報がきっかけで不適切な会計処理が発覚したとされています。

特別調査委員会を立ち上げ、調査の結果、原発を含めたインフラ関連事業の工事進行基準案件で原価総額が過小に見積もられていたことが明らかに。
その後、「工事進行基準の処理」に加え、「PC部品の押し込み販売」や「半導体事業の在庫の積み増し」などが新たに明らかになりました。

販売促進費などの計上の先送り、在庫の評価減、棚卸資産に関する不適切処理、委託先との取引の不適切処理、原発事業を推進していくために買収したU社ののれん代及び無形資産の減損処理の不適切処理などが不正会計の要因とされています。

これらは、経営上の問題、社内隠蔽体質、社外取締役の課題、外部監査法人の問題なども気になるところではありますが、明らかに重要なのは、内部統制の構築・運用に問題があったのではないでしょうか。

T社は、「財務報告に関わる内部統制の開示すべき重要な不備に関するお知らせ」を公表。

一連の課題は、内部統制上の業務処理統制の問題とも指摘されています。
リスクに対して、統制が適切に行われていなかったと推測できます。

想定されるリスクのアサーションに対して、コントロールの統制が実際にできていなかったことが推測できる。また、運用状況での現場のサンプリングテスト、評価などしっかりしていれば、ある意味、内部統制上の問題は防げたのではないのでしょうか。

開示すべき重要な不備に至るまでに、内部統制の強化を図って企業のコンプライアンスを図っておくことが、現在求められていることではないでしょうか。

弊社では、以下の内部統制のシステムを製品化しております。

業務処理統制の内部統制ツールとして、QPRJ-SOX

整備状況・運用状況評価支援ツールとして、TAMIC

内部統制システムを強化したいお客様は、是非ともご一報ください。