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BSCとSWOT分析(1) ~事業環境分析~

バランススコアカードにおけるSWOT分析の役割は、将来を豊かにする戦略目標の設定を行なうための自己分析です。

SWOT分析の準備として事業環境分析を行ないます。これは、自社がおかれた環境について知るための方法です。 戦略目標を策定しても、自社の環境・製品は他より優れているといった主観が含まれていたり、市場の動向を把握せずに目標を立ててしまっては台無しです。そこで事業環境分析を行ない自社の内部環境と競業他社の内部環境の比較、経済や市場の変化が自社にもたらす影響を検討し課題を探します。

事業環境分析→SWOT分析と手順をふむことで、自社の「強み」、「弱み」、「機会」、「脅威」を具体的行動として洗い出すことができ、未来を見据えた戦略目標を設定することができます。

1事業環境分析

事業環境分析を行なうことで、自社の内部環境、外部環境を把握します。
内部環境分析では、4つの視点を意識し財務の視点、顧客(取引先、エンドユーザー)の視点、業務プロセスの視点、学習と成長の視点から自社を分析します。
外部環境分析では、自然、社会・文化、法律、政治などのマクロ環境と自社が属する業界の市場や競業他社、仕入先、取引先、エンドユーザーなどのミクロ環境について分析します。競業他社分析については自社の内部環境分析と同内容の視点で分析を行ない比較します。

内部環境(4つの視点)と外部環境

内部環境(自社) 外部環境(自社以外全て)
  • 財務(財務の視点)
  • 顧客(顧客の視点)
  • 業務プロセス(業務プロセスの視点)
  • 経営資源(学習と成長の視点)
  • 経営組織
  • 人材
  • 研究開発力
  • マーケティング力
  • 組織風土
  • 商品・サービス
-マクロ環境-
  • 自然
  • 社会・文化
  • 法律・政治
  • 経済・技術
  • 人工統計
-ミクロ環境-
  • 市場環境
  • 競業他社
  • 供給環境
  • 財務(市場)
  • 顧客(市場)
  • 商品・サービス(市場)
参考:
財務の視点 規制
人口構成
雇用情勢
景気動向
環境政策
など
ビジョンや戦略
機能
品質
価格
ターゲット
など
自己資本比率 など
顧客の視点
商品・サービス
売上・自社売上シェア
市場規模・市場シェア など
業務プロセスの視点
拠点
IT環境
研究・開発
事業開発
商品開発
広告、販売促進
調達、生産、物流 など
学習と成長の視点
企業制度
従業員の能力
モチベーション など

ポイント

過去 これまでの戦略を見直します
現在 現在の戦略を明らかにします
未来 将来の可能性を探ります

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参考:
「バランスト・スコアカードによる戦略マネジメント」 伊藤武志著

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